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電子ミラー仕組み・比較・課題・市場規模・メリット・デメリット

電子ミラー仕組み・比較・課題・市場規模・メリット・デメリット
電子ミラーは、2016年に自動車の保安基準が改正され従来のバックミラーの代わりに搭載が可能となりました。構造や機能、電子ミラーがもつメリットや課題、メーカーごとに特色ある電子ミラーの紹介など、電子ミラーについてご紹介します。

初回公開日:2018年8月8日

更新日:2018年8月8日

記事に記載されている内容は2018年8月8日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。


電子ミラーとは

2016年6月17日に国土交通省は、国内で生産される自動車の保安基準を一部改正して、従来のバックミラーに代わる「電子ミラー」を認可するためにカメラモニタリングシステムの整備基準を発表しました。電子ミラーは余り耳慣れない言葉ですが、従来のミラーと何処が違うのか、どういったことができるのかをご紹介します。

役割は従来のバックミラーと同じ

電子ミラーは仕組みが従来のミラーと大幅に異なりますが、役割は従来のバックミラーと同じで後方や側面を確認するために使われます。

役割は同じですが、従来のミラーとは異なり電子的な仕組みを利用しているため、従来のミラーでは避けられなかった死角を減らしたり、さまざまな情報を表示するなどが可能になっています。

カメラを通して撮影した映像を映し出す仕組み

従来のバックミラーはその言葉通り、鏡を使用して反射して写る景色を通して後方や側面を確認していましたが、電子ミラーではカメラを通して撮影した映像をモニターに映し出すことで、後方や側面の確認を可能にしています。カメラとモニタという組み合わせから柔軟な運用が可能です。

電子ミラーの仕組み

新たに認可された装置である電子ミラーは従来のバックミラーとは大幅に仕組みが異なっています。電子ミラーでなぜ後方を確認できるのかや、さまざまな情報の表示を可能とする仕組みについてご紹介します。

基本的にはカメラとモニター

電子ミラーはカメラモニタリングシステムとも呼ばれ単純にご紹介すると、後方を撮影するためのカメラと、カメラが撮影した映像を表示するためのモニターで構成されています。

それだけでは電子ミラーであるメリットが少ないことから、電子ミラーを生産する各メーカーでは、製品に対してさまざまな工夫をがなされています。

なぜ電子ミラーなのか

電子ミラーはカメラモニタリングシステムとも呼ばれ、従来の車でも一部では運転をサポートするために搭載されている装置でした。トラックなどでは死角が大きいことから搭載されていることが多いです。

しかし、それらのミラーより周辺を確認しやすい装置を搭載している車であっても、従来型の鏡を利用したバックミラーを搭載する必要がありました。

2016年に自動車の保安基準が一部改正され、カメラモニタリングシステムを従来のミラーの代わりとして搭載することが可能になったため、従来のバックミラーに対して電子ミラーという通称が使われています。

なお、カメラモニタリングシステムも、電子ミラーも一般名なので、それらを製造するメーカーでは、それぞれ異なった商品名が使われています。

映像を統合し遅延の無い表示

電子ミラーはカメラとモニターの組み合わせという特徴を利用し、複数のカメラを車両に搭載し、それらの映像を統合することで視界を減らすことが可能です。

従来のミラーと異なり、撮影し画像を処理しモニターに表示するためワンテンポ遅れて表示される遅延が発生しやすいのですが、それらも各社工夫を行い遅延がほぼ感じられないようになっています。

車のさまざまな情報を統合した表示

従来のバックミラーは、室内についているルームミラーであっても、ドアについているドアミラーであっても、ボンネット横についているフェンダーミラーであっても、基本的には鏡なので反射して写る景色を見るだけです。電子ミラーの表示部はモニターなのでさまざまな表示を行うことが可能です。

車両の速度に応じミラーの視野角を変更したり、車両の情報を統合し走行に必要な情報をフロントウィンドウに投影するなど各社からさまざまな製品が発売されています。

電子ミラーの課題

従来のミラーに代わり搭載が可能で、さまざまな情報を表示可能なために死角を減らすなどの安全性の向上に関わる利点がある電子ミラーですが、いくつかの課題も残されています。それら電子ミラーの課題点についてご紹介します。

故障時には視界が制限される

電子ミラーはカメラモニタリングシステムの信頼性が向上し、ほぼ故障する事が無いので従来のバックミラーに代わり搭載することが可能になったので、故障してしまう事はまずありません。

しかし、本質的に故障してしまった場合には視界が失われる、得られる映像の信頼性に問題が発生してしまいます。

従来のバックミラーはただの鏡なので故障する場所がありませんが、電子ミラーは非常に精密なカメラと電子部品の組み合わせで構成されているため、故障の恐れのある場所が増えています。ただし、現代では電子部品の信頼性やカメラなどの光学装置の耐久性は極めて向上しているため故障する事はほとんど考えられないでしょう。

距離感を捕らえるのは苦手

従来のバックミラーは反射した景色を見ていましたが、電子ミラーではカメラで撮影された映像をモニターに表示しています。電子ミラーはさまざまな表示を行えるので死角を減らすことは得意ですが、ただの映像なので距離感をつかむのは苦手としています。

実際に、カメラモニタリングシステムの開発の初期には、距離感が非常にとらえづらかったとされていますが、技術開発が行われた結果、現在では運転に支障の無い水準に達しています。

情報が多すぎるとドライバーが混乱する

電子ミラーはカメラとモニターの組み合わせなのでさまざまな情報や、切り替えた映像、周辺全てを統合した映像などさまざまな情報を表示可能ですが、基本的に人間は同時に複数のものを見て、同時に複数の処理を行うことはできません。あまりにも表示される情報が多い場合には、ドライバーが混乱してしまう恐れがあります。

電子ミラーのメリット・デメリット

電子ミラーの概要や仕組みについてご紹介しましたが、電子ミラーにはさまざまなメリットとデメリットがあります。それら電子ミラーが持つメリットとデメリットの一部についてご紹介します。

メリットその1:ミラーレス化が可能

電子ミラーでは、従来のミラーよりも小さいカメラで視界を確保するため設計次第では外観に突起物を持たないデザインとすることも可能です。

単に外観がすっきりするだけにとどまらず、突起物を備えないことから風切る音の低減や、空気抵抗の低減による燃費の向上、突起が無いことによる事故リスクの低減などのメリットがあります。

メリットその2:情報表示や死角の減少

電子ミラーはカメラとモニターの組み合わせなので、カメラのセッティング次第では非常に広い視界を確保して死角を減らしたり、モニターにさまざまな情報を表示するなど非常に柔軟な運用が可能です。

また状況により表示する映像や情報を切り替えるなど、ドライバーをサポートする機能の搭載も可能です。

メリットその3:暗所でも良く見える

従来のバックミラーは周辺の景色を鏡に反射させて見ていたので、暗所ではヘッドライトの届かない周辺は暗く見づらいものでした。電子ミラーでは高感度なカメラと映像の明るさの増幅を利用することで、暗所であっても周辺を明るく映し出すことが可能です。

デメリットその1:価格の上昇

従来のミラーと比較すると明らかに高度で複雑な仕組みなので価格が高く、搭載されている車両の価格の上昇を招く可能性があります。

ただし、現状では標準搭載としている車は高級車であり、電子ミラーは搭載が義務化した装備ではないため、あらゆる車の価格が上昇する可能性は少ないでしょう。

デメリットその2:目のピントの問題

従来のバックミラーでは反射した景色を見ているだけだったので、周辺の景色との距離差はほとんどありませんが、電子ミラーでは近くにあるモニターを見る事になります。遠くの景色と近くのモニターを見るためには目のピントを変える必要があるため、一瞬ぼやけて見える可能性があります。

しかし、通常のミラーを搭載する車であっても、速度計などは手元にあるため、それほど問題とはならない可能性もあります。

電子ミラーの市場規模

電子ミラーは登場したばかりの技術というわけではないのですが、国内での法規制の改正が2016年度と比較的新しいためこれからどんどん大きくなる市場だといわれています。

富士キメラ総研のレポートによれば、電子ミラー市場は2017年度より立ち上がり始め2020年には4億円、2025年には16億円の市場になると予測されています。

法規制は2016年に改正された

2016年6月17日に、自動車の保安基準が改正され電子ミラーであるカメラモニタリングシステムの設置基準が整備されミラーレス車など、従来のバックミラーの代わりに電子ミラーを搭載することが可能となりました。それをきっかけとして電子ミラーの市場は2017年より成長し始めています。

メーカー別電子ミラーの比較

電子ミラーは電子部品と光学部品で構成される製品なので、さまざまな企業が電子ミラー市場へ参入しています。参入したメーカーごとにさまざまな特徴や、メーカーの持つ得意な技術を生かした製品が開発されているのでご紹介します。

パナソニックの電子ミラーはトヨタの純正部品に採用

パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社はスペインの自動車関連大手企業のフィコサ・インターナショナルS.A.と共同で「電子インナーミラー」を開発しています。この製品はトヨタのミニバンで純正部品としても採用されました。

従来のバックミラーよりも広い視界や、車体後部にカメラが取り付けられていることから後席の同乗者の姿が写らず死角が減らせて、高感度カメラ技術により暗い場所やトンネル内でも明瞭な映像が得られることが特徴です。

デンソーは画像処理技術を組み合わせた電子ミラー

デンソーは画像処理技術の研究と開発を行うモルフォと提携し、電子ミラーに画像処理技術を応用しています

通常の電子ミラーとしての機能に加え画像処理技術を利用し接近する車や衝突する可能性のある物体があれば、ドライバーに対して警告を行う自動運転技術にも近い電子ミラーが特徴です。

トヨタの電子ミラー自動車の特徴

トヨタでは2016年にフラッグシップモデルのレクサスでミラーレスモデルを発表しました。最も大きな特徴は、外観上サイドミラーが無いため、非常にすっきりとした見た目である事が特徴です。

明るさの変更に加え見たい範囲をある程度変更する機能や、従来のバックミラーに比べると広い視野角を持つことが特徴で、運転が行いやすくなっています。

車は安全に運転しよう

自動車はトン単位の重量がある上に非常に高い速度で移動することができる、油断してしまえば非常に危険な存在です。電子ミラーをはじめとする、さまざまな運転支援技術は安全性の向上に役立ちますが、最終的安全に直接関与しているのはドライバー自身です。

油断する事無く、本質的には自動車が危険な存在だと意識して、安全に運転し快適なカーライフを送りましょう。

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