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脱水ケーキの特徴・かさの比重・含水率・搬送方法・リサイクル

脱水ケーキの特徴・かさの比重・含水率・搬送方法・リサイクル
汚泥処理により生成されてしまう脱水ケーキは、汚染物質ではなく、貴重なリサイクル可能な資源です。セメント原料になったり、肥料になったりするのはもちろんバイオマスの原料にもなります。脱水ケーキはこれからの新たな資源になるものです。

初回公開日:2018年7月18日

更新日:2018年7月18日

記事に記載されている内容は2018年7月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。


脱水ケーキの特徴

浄水・下水処理は、生活をしていく中で出してしまう汚水を処理する作業ですから、必ず行わなければなりません。その作業において生み出してしまうものに脱水ケーキがあります。脱水ケーキは、浄水・下水処理の際に出てくる汚泥を脱水し固めたもののことです。

脱水ケーキにはフィルターケーキという別名があります。フィルターでイメージできるように、汚水をフィルターを通して浄水するときに残ってしまうものだからです。

脱水という言葉から、からからに乾いたスポンジケーキのようなものとイメージされやすいですが、実際の脱水ケーキには多少水分は残っています。とはいえ、どろどろになったり流動的に動くものではありません。

汚水処理の中で汚水を脱水したあとに残るもの

汚水をきれいにした後に残る汚泥は、さまざまな場所でリサイクルされるとても大切な資源です。見た目からはヘドロのように思われるものが、なぜ資源と言えるのでしょうか。

汚水の中では、微生物が活発に活動しています。この微生物は汚れを食べでどんどん大きくなり、やがて泥となって汚水処理のタンクの底に沈んでいきます。ですから、汚水処理場で水をきれいにするときにはこの泥は必ずできてしまいます。

汚泥と呼ばれるこの泥は反応タンクと言うタンクに戻されて、水をきれいにするためにまた利用されます。これが汚水をきれいする仕組みの一部になります。ですが、どうしてもすべてを使い切ることはできません。

この残った汚泥は灰にして埋め立てていたこともありましたが、先ほどの微生物が汚泥を貴重な資源に変えてくれました。そしてこれらを有効に利用するために汚泥を脱水し、リサイクル資源としたのが、脱水ケーキです。

脱水ケーキのかさの比重

比重とは同じ体積の水と比べたときの重さです。脱水ケーキのかさの比重は、脱水ケーキにどれくらいの水を含んでいるかによって異なります。

脱水ケーキの種類

脱水ケーキには、それがどのような処理によってできたものか、中身の成分はなにか、処理はどのようにして行われたかによっていくつかの種類があります。それぞれの種類について理解しておきましょう。

下水系の脱水ケーキ

下水の中に含まれる脱水ケーキの素となる物質としては、溶解性物質と浮遊性物質があります。浮遊性物質の多くは、処理の最初の段階で沈殿除去されます。この沈殿除去された汚泥が生汚泥です。

この段階で除去されていない溶解性物質と残存浮遊性物質は、もとももと汚泥に含まれた微生物によって浄化されます。その結果微生物が増殖し、微生物を含んだ汚泥として沈殿除去されます。この汚泥を余剰汚泥といいます。

脱水ケーキの材料である汚泥は、除去プロセスのどの段階で発生したものかによって含まれている物質が異なりますが、下水系の脱水ケーキとして扱われます。

し尿

汚水として扱われるものにし尿があります。し尿処理においても汚泥は生成されます。し尿処理における汚泥は、脱水され脱水ケーキとなりますが、その後は焼却によって処理が行われます。

工場廃棄水

工場において排出される汚水も脱水ケーキとなります。工場の種類によって汚水に有機物が含まれているのか、無機物なのかが異なりますので、できあがる脱水ケーキの種類も異なってきます。

脱水ケーキの含水率

汚水処理から生成された汚泥の含水率は80%から98%と、かなり高い割合になっています。そのため、運搬やその後の処理においては、これらを脱水して含水率を下げる必要があります。

汚泥を含水率75%程度にまで脱水すると、それまで液状だった汚泥はケーキ状になります。要領も25%から10%にまで減少しますので、取り扱いやすくなります。一般的には、脱水ケーキの含水率は65%から85%です。

汚泥の脱水の方法は、ろ過式と遠心分離式の2つがあります。

ろ過式の脱水

汚泥の脱水で従来から使われているのが、加圧ろ過機と真空ろ過機です。最近では有機性の汚泥が増えたことから、有機性の汚泥とは相性の悪いこれらのろ過器の利用は減ってきました。有機性汚泥の脱水には、ベルトプレスろ過機やスクリュープレス脱水機が多く使われています。有機性の汚泥は、薬品を使って汚泥調整操作を行い、脱水をしやすくしています。

遠心分離式の脱水

遠心分離式式の脱水は、遠心力を利用して固体と液体、比重の違う液体同士を分離させる方法です。汚泥を注入した入れ物を高速で回転させて遠心力を発生させ、水とそれ以外を分離させます。その結果水がはじきとばされて、脱水ケーキになります。

65%~85%

汚泥の状態での含水率が80%から98%であったものが、脱水後は55%から75%くらいまでになります。一般的には脱水ケーキは、汚泥を脱水した後でも、含水率が65%から85%となっていますが、これによってそのあとの運搬や処理がもっとも効率的に行うことができます。

脱水ケーキの搬送方法

脱水ケーキは、水分が65%から85%も含まれているので、通常の深ダンプで運ぼうとすると荷台の底に水が溜まってしまう可能性があります。そうなると、荷台後方のアオリから水が漏れだしてしまうことがあります。そのため、脱水ケーキの運搬方法は、通常とは異なる対応が求められます。

防水を考慮した深ダンプ

脱水ケーキを運搬する深ダンプは、リアゲートにゴムパッキンを付けて水分が漏れるのを防ぐ工夫がされています。また、突発的にテールゲートが開かないようにロックをつけるといった、ロックとゴムパッキンの2重構造で漏れを防いでいます。

脱水ケーキ自体は柔らかいので、土砂などを積むダンプのように荷台の内部が荷物でボコボコになってしまうこともありませんし、積み込む際にユンボなどの重機を使わないので、荷台に傷が付く心配も少ないと言えます。

流動特性を意識した配管輸送

流体を配管輸送する場合には、その流体の流動特性を把握しておく必要があります。

脱水ケーキの場合は、流体といっても流動性が乏しいので、どのようにして流動特性を測定するかが課題です。一般に市販されている粘度計では、脱水ケーキの流動特性を計測するのは極めて難しいからです。脱水ケーキの流動特性を図るには、実際にポンプや配管など脱水ケーキ圧送設備を用意しなければなりません。

脱水ケーキは、与える力によって粘度が変わる非ニュートン流体の特性を持っています。さらに細かくみると、ある一定の力を加えることで粘度が下がり流れやすい擬塑性流体や、ビンガム流体になると分類される場合が多くなります。

脱水ケーキとポンプ

脱水ケーキは、流動性が乏しいのでポンプだけでは吸い込みができません。粘度を下げるために力を加え、強制的に流動性を上げるようにします。実際には、ポンプに脱水ケーキを吸い込ませるのではなく、押し込むイメージで作業を行います。この作業のために、脱水ケーキ圧送装置にはフィーダーをつけたり、ポンプ内部にスクリューを付属したりします。

脱水ケーキのリサイクル方法

脱水ケーキは、どのような形でリサイクルされるのでしょうか。リサイクル用途で多いのがセメントの原料にしたり肥料などでの活用です。また、省エネルギーが叫ばれている近年では、バイオマス発電がの原料として注目されています。

セメント原料

脱水ケーキは、そのままセメントの原料として利用できます。そのため、多くのセメント工場では持ち込んだ脱水ケーキを下処理を行っただけで、そのままセメントの原料にしています。

また、各社で独自の混合物と混ぜあわせてさらに強度をあげたり、乾燥スピードを上げたセメントを作り出したりしています。滅菌の処理もしっかりと行われていますので、安心して利用できる原料になります。

肥料など

含水率80%ほどの脱水ケーキは野畑の肥料に適しています。脱水ケーキに、もともと窒素、リン酸、カリウムが含まれていて、葉物野菜に使う肥料としては最適です。

自治体が自ら市民が使う肥料として提供しているところもあり、広くリサイクルされている方法のひとつになります。

今後の活用が期待できる資源

汚泥から生まれる脱水ケーキは、埋め立てられることが多かったのですが、今では肥料などで利用され、将来的にはバイオマス発電への期待が高まる優秀なリサイクル品になっています。

下水処理でどうしても生まれてしまうものだからこそ公害として処理するのではなく、再生可能エネルギーとしてみなおしていくことが大切です。脱水ケーキは、今後活発に有効活用が検討されていく貴重な資源です。

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