Wheel
Search

検索したいワードを入力してください

Sidebar banner
2018年09月04日

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

飲酒や薬物、危険運転、持病などが原因の交通事故に適用される危険運転致死傷罪。それを免れようと逃げて証拠を隠滅する事例が出てきたため、発覚免脱罪ができました。しかし、適用や効果について疑問を持つ方も多いでしょう。そこで今回は発覚免脱罪を詳しく紹介します。


発覚免脱罪の読み方

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

「発覚免脱罪」ですが、読み方は「はっかくめんだつざい」です。過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪(かしつうんてんちししょうアルコールとうえいきょうはっかくめんだつざい)と言います。

発覚免脱罪とは・内容

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

ちょっと難しく見えてしまいますが、発覚免脱罪とはどんなものなのかというと、「お酒や薬物を影響を受けた状態で事故を起こし、お酒や薬物を使用していた痕跡を隠そうとする」行動のことです。

ひき逃げで捕まった人が、その後の調べで飲酒しておりその飲酒をごまかすために大量に水を飲んでいたとか、ニュースなどで聞いたことはないでしょうか。

最近は飲酒運転の厳罰化が進んでいる影響もあり、時間がたてばお酒がぬけるため事故現場から逃走し、ある程度時間をおいてから捕まるといったケースがでてきています。「発覚免脱罪」は、そういったズル、逃げ得を許さないためにできました。

発覚免脱罪の具体的な例とは

・死傷事故の現場から勝手に離れてアルコール・薬物の濃度が薄くなるのを待つ
・事故を起こした後にさらに薬物やアルコールを飲んで事故当時の立証を困難にすることを狙う


発覚免脱罪で主に行われるのは、こういった行為です。薬物やアルコールが体内から薄れるのを待ってから捕まる、またはその後に薬物やアルコールをわざと摂取することで事故時にアルコール・薬物の影響があったことをうやむやにすることを狙った悪質な行為です。

危険運転致死傷罪・厳罰化の影響

以前は、車で事故を起こしても「業務上過失致死傷罪(ぎょうむじょうかしつちししょぅざい)」という刑の軽い法律しかありませんでした。しかし「5年以下の懲役(ちょうえき)・禁錮(きんこ)または50万円以下(平成18年より100万円以下)の罰金」という軽い刑罰しかないことに反発が高まり、「危険運転致死傷罪(きけんうんてんちししょうざい)」が新設されました。

「危険運転致死傷罪」の法定刑は簡単に書くと、負傷させた場合15年以下の懲役、死亡させた場合は1年以上最大20年の懲役となります。危険運転致死傷罪とされれば、懲役しかないのでかなり重い刑と言えるでしょう。

アルコールや薬物を摂取して死傷事故を起こした場合、危険運転致死傷罪が適用される可能性がきわめて高いです。これを逃れようとする者が後を絶たないためできたのが、「発覚免脱罪」です。

発覚免脱罪で捕まった場合の刑罰は?

発覚免脱罪で捕まってしまった場合、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪の刑罰は最大で12年以下の懲役となっています。これは事故を起こした後ひき逃げなどで逃げなかった場合で、逃げてしまった場合にはひき逃げで「10年以下の懲役」と併合罪となり「最大で懲役18年」となります。

発覚免脱罪の判例

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

実際に「発覚免脱罪」として裁かれた判例を探してみました。「過失運転致死アルコール等影響発覚免脱,道路交通法違反被告事件」での判例があったため、こちらを紹介します。こちらの判例は「過失運転致死アルコール等影響発覚免脱」で発覚免脱罪が認められたケースです。

事件の概要は?

加害者はお酒を飲んだ状態で交際相手から迎えを頼まれ、深夜0時4分頃に交差点を横断歩行中の被害者と衝突、しかし被害者を救護することなく交際相手をそのまま迎えに行き、アルコール濃度を下げるため交際相手宅で過ごした。その後、警察にフロントガラスが割れた車を発見されたところに出頭し、逮捕されたという流れになります。

被害者はその後とおりかかった車の運転手に発見され、0時5分に119番通報があり病院に運ばれたものの、亡くなっています。地裁での判決は懲役5年(求刑懲役7年)となりました。

被告人を,懲役5年に処する。
未決勾留日数中59日をその刑に算入する。

出典: http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/205/086205_ha... |

飲酒運転を隠そうとした

死亡ひき逃げ事件を起こした後、交際相手宅で警察のホームページや飲酒による交通事故について調べるなどを行い、一緒に飲んでいた相手に「飲酒していなかった」ことを証言して欲しいなどと求めていましたが、これを依頼した時間帯には事故当時のアルコール濃度を左右するような影響はないことから発覚免脱罪にはあたらないとされています。

しかし、事故を起こしたことを認識し被害者の姿も見ていながらその場で救護する義務を怠り、警察に出頭することなく交際相手宅で寝るなどしてアルコールの影響を隠そうとした行為が発覚免脱罪とされました。

死亡事故にしては刑が軽いのではと、考える方もいらっしゃるでしょう。この判例では被告が謝罪文を何通も作成していたこと、対人賠償無制限の任意保険に加入していたため被害者遺族への賠償が行われること、前科・前歴がないことが考慮されています。

発覚免脱罪の立証方法

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

発覚免脱罪の場合は、死傷事故を起こす以前に薬物やアルコールを摂取していたかどうか、事故を起こした後薬物やアルコールの影響を隠すためにわざと時間を置いたり、飲み物を飲んだり新たに薬物やアルコールを摂取したかどうかを立証する必要があります。そのため、発覚免脱罪の立証はなかなか難しいと言われています。

加害車両が逃げたとしても、事故前に薬物やアルコールを摂取していたということを立証できなければ、発覚免脱罪ではなくいわゆるひき逃げ「救護義務違反」しか立証できません。お店で飲んでいた場合、知人と飲んでいた場合などは立証が比較的容易です。

発覚免脱罪の構成要件

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

構成要件とは、発覚免脱罪を成立させるための要件のことです。発覚免脱罪の構成要件は、「事故当時アルコールや薬物などにより、正常に運転することが困難な状況にあったが、それをなんらかの方法で隠そうとした」ことです。

Bottom banner

発覚免脱罪は執行猶予はつくのか

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

発覚免脱罪になったとしても、執行猶予(しっこうゆうよ)がつけばと考えておられる方もいらっしゃるでしょう。発覚免脱罪に執行猶予はつく可能性があるのか、解説していきます。

執行猶予とはなにか?

テレビや新聞で「懲役〇年・執行猶予〇年」と目にしたり耳にしたことはないでしょうか。執行猶予の意味は、その文字のとおり「刑を執行するまでに猶予を与える」ということになります。この猶予期間中に何事もなく平和に過ごすことができれば、刑(懲役〇年の部分)は執行されることがありません。

執行猶予がつく条件

執行猶予は「前科・前歴がない人」や「3年以下の懲役または禁錮刑、または50万円以下の罰金刑」が対象となっています。比較的罪が重くない人に対して行われるもので、加害者の更生を促すために取り入れられたシステムです。そのため執行猶予期間中に他の犯罪を犯したりした場合は、更生が認められないとしてただちに刑が執行されます。

また、たとえ上記の条件にあてはまっていたとしても罪状に応じて勘案されるものなので、必ず執行猶予がつくというものでもありません。

発覚免脱罪に執行猶予がつく可能性はあるのか?

本題の「発覚免脱罪と言われたときに執行猶予がつく可能性」についてですが、事件の概要にもよりますし被害者が死亡しているか負傷しているか、加害者側の前歴や前科によるところが大きいでしょう。

地裁で被害者が死亡したケースの過失運転致死アルコール等影響発覚免脱罪の判例について紹介しましたが、前科・前歴のない加害者でかつ謝罪文をいくつも作成し対人賠償無制限の任意保険に加入していても「懲役5年」となっています。相手が死亡していたケースでは、執行猶予がつく可能性は極めて低いことがうかがえます。

ではもしも被害者が死亡しなかった場合、そして加害者に前歴・前科がなく被害者への謝罪を行っており、被害者への相当な賠償が行われると認められた場合には懲役年数が3年以下であれば、執行猶予がつく可能性はあります。

発覚免脱罪と物損事故の違い

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

「物損事故」は、車で事故を起こしたけれど物を壊しただけですんだ場合の事故のことです。この場合は被害を受けた物品の補償を行えばよいわけで、行政処分や刑事処分などはありません。ただし、建造物に被害を与えた物損事故の場合は行政処分・刑事処分となることもあります。

発覚免脱罪の場合ですが、「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」という罪名を見てのとおり、致死傷させているということで人身事故になります。発覚免脱罪は人身事故で、物損事故とは対象が違っています。

発覚免脱罪と危険運転致死傷罪の違い

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

発覚免脱罪は、死傷事故を起こしたときにアルコールや薬物の影響を受けていたことを隠すために時間を置いたり、あとから薬物やアルコールを摂取してごまかそうとすることだと解説してきました。危険運転致死傷罪の場合は逃げることなく、その場で危険運転をしていたと認められた場合の罪状となります。

何が危険運転なのか?

どのような内容が「危険運転致死傷罪」になるのかは、しっかりと規定がされています。

・酩酊した状態での運転・薬物を使用して運転している場合
・制御困難な運転(猛スピードでの走行など)
・未熟な運転(運転技能がない者が運転していて事故を起こした)
・進路を妨害する運転
・信号無視
・通行禁止の場所で自動車を走行させた場合
・政令で定められた運転に支障がでる病気で運転しその病気が事故の原因になった場合


おおよそ以上にあてはまる運転が、危険運転致死傷罪となります。アルコールや薬物が影響して危険運転致死傷罪となることもありますが、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪の場合はその摂取をごまかすために何かしらの行動を行った場合に成立します。

逃げ得は許されない

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

飲酒運転の罰則が「危険運転致死傷罪」の導入などにより厳罰化したことによって、その場での救護義務を放置して逃げる人がでてきたためできたのが、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪です。

危険運転致死傷罪だけであれば、その場で危険運転であるという事実がなければ立証できないという弱点がありました。発覚免脱罪にもまだまだ抜け道がないわけではないのですが、アルコールや薬物の摂取を立証できれば成立させることが可能です。

そもそも逃げた方が得なのか?

その場で捕まるよりは、とか事故で混乱して逃げてしまうということがあると言われていますが、これは良くありません。逃げずにその場で被害者の救護を行い、適切に救急車を呼んでいれば被害者が死なずに助かるケースだってあります。加害者が逃げてしまえば、被害者はすぐには助けてもらえない可能性が高く、亡くなる可能性も上がってしまいます。

被害者が亡くなったか亡くならないかで量刑にも影響してきますし、適切な救護を行ったかどうかは被害者や遺族の心証に強く影響し、裁判での量刑に影響することもあります。

飲酒・薬物を使用したうえでの運転は絶対ダメ

発覚免脱罪とは・判例と立証方法・構成要件|執行猶予/読み方

「酒に強いから大丈夫」という人もいるのですが、発覚免脱罪に限らずアルコール濃度によって判断されるため、お酒に強かろうと弱かろうと変わらず裁かれる可能性が高いです。飲酒をしたら、そもそも車の運転は絶対にしないようにしましょう。

飲酒や薬物を摂取したと知りながら、その人の車に乗る人も罪に問われることがあります。そのような車に乗ることは断って、相手の運転を止めてあげましょう。飲んだら乗らない、飲んだ人の車には乗らないことを徹底することが大事です。

ドライバーの仕事情報を探す

ドライバーの仕事をしていて、「もっと給料を上げたい」「違う業種がいいな」、また「もっと環境の良いところで働きたい」など人それぞれ異なることでしょう。

ドライバーの仕事を探す際には、信頼できる求人が必要です。ドライバー専門の求人情報サイトドライバーワークスでは全国34,260件の求人からカンタン検索が可能!

ぜひドライバーワークスを利用して、あなたにあった職場を探しましょう!

日本最大級!!34,260件掲載の安心感!

Bottom banner

Related