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2018年11月03日

結婚後の税金のメリット・安くなるのか・手続き|状況別/控除

「何かと出費がかさむ」などの経済的理由から、結婚にマイナスのイメージを持っている方は多いことでしょう。しかし、実は結婚で得られるメリットがあることをご存知ですか。今回は結婚する事で得する税金の仕組みや、様々な結婚スタイルに応じた手続き方法をご紹介します。

結婚後の税金のメリット・安くなるのか・手続き|状況別/控除

状況別結婚後の税金のメリット

結婚後の税金のメリット・安くなるのか・手続き|状況別/控除

結婚後、どうすれば、うまく税金を減らすことができるのでしょうか。そのポイントは、結婚後にお二人がどう働くか、どのような組み合わせで所得を得るかにかかっています。

2018年から、税金の制度が新しくなっています。ここでは、新しい制度で税金の負担はどのように変わるのか、最新の情報を踏まえて、上手に税金を下げるための傾向と対策を探ります。

税金を減らす共働きの仕方

結婚後、夫と妻の両方に所得がある場合、どのような状況で税金が減るのでしょうか。その鍵となるのが「配偶者控除」という仕組みです。夫婦のうち、どちらかの所得が一定額以下の場合、「配偶者控除」を申請することで、税金を減らすことができます。

結婚後の「配偶者控除」で税金が下がる

「配偶者控除」を簡単に説明すると、妻の所得が少ない場合、二人で生活していくのが大変なので、夫の税金を減らすことができる制度です(夫と妻が逆になる場合もあります)。結婚することで「配偶者控除」を申請できるようになり、控除分だけ実際の所得から差し引いて課税されることで、税金が減る仕組みです。

ただし、2018年から税金の制度が変わりました。これから支払う税金の場合、一定額以上(年収1,220万円以上の給与所得)所得のある夫は、「配偶者控除」が適用されなくなりました。

いくら妻の所得が低くても、夫の所得が多ければ税金が下がらない場合があることを覚えておきましょう。

結婚すると所得税と住民税が下がる

「配偶者控除」で減る可能性がある税金は、所得税と住民税です。ただ、それぞれで申請できる金額の基準と減る金額が違っています。それぞれの基準によって金額が減るようになっているため、複雑に感じます。

詳しくは、後ほど具体的な金額でご説明しますので、ここでは「配偶者控除」には、所得税と住民税があること・それぞれで税金が減る基準と金額が違うことを、確認しておいて下さい。

専業主婦(主夫)の減税額は最大になる

専業主婦の世帯の場合、所得税・住民税どちらとも、「配偶者控除」はそれぞれの最大額が適用されます。その分、減る税金も最大額になる仕組みです。

もともと「配偶者控除」の主旨は、妻の所得が少ない場合に夫の税金を減らして家計を応援することです。専業主婦の場合、その所得はゼロですから減税額も最大になります。

夫婦が遠距離生活になるケース

最後に、結婚後、夫の突転勤などで別居を余儀なくされた場合、税金はどうなるかについてみておきましょう。

夫婦別居でも離婚していない限り、家計は同一と見なされます。結婚して減額になった税金は変わりませんので安心して下さい。

結婚後の税金は安くなるのか

前述のとおり、結婚によってどれくらいの税金が下がるかは、結婚後の家計の状況によりますが、場合によってはまったく下がらないこともあります。

ここでは、どんな家計の状況で税金が下がり、どんな状況で下がらないかを、分かりやすくまとめました。

今回は、夫婦共働きで妻の給与所得が少ないケースを取り上げます。妻の給与所得が条件を満たせば、夫の所得への課税に対しての「配偶者控除」を申請することで、夫の所得税と住民税が下がります。夫の給与所得の方が少なく、妻の所得への課税に対して「配偶者控除」を申請する場合は、夫と妻を逆にしてお読み下さい。

結婚で税金はどれくらい優遇されるか

結婚で税金が優遇される可能性があるのは、所得税と住民税です。以下、それぞれが優遇されるための条件と、優遇される金額をみてみましょう。

所得税の優遇額

優遇される条件は、「夫の給与所得が年収1,220万円以下であること」と、「妻の給与所得が201万6千円以下であること」の2つです。この場合に限って、夫の所得税と住民税が、所得額に応じて減額されます。

下表は、夫婦ともに会社からの給与で所得を得ている場合、夫の所得税がどれくらい控除されるかを示しています。表の数字は、「控除額」であり、実際に下がる所得税の額は、「控除額」に所得税率をかけた数字になります。

・夫の所得税額=(夫の年収ー配偶者控除額)×所得税率

・夫の所得税減税額=配偶者控除額×所得税率

なお、妻の年収が103万円以下の場合は、夫の所得税が減額されることに加え、妻の所得税がゼロになります。

夫の所得税の配偶者控除額夫の年収 1,120万円以下夫の年収 1,170万円以下夫の年収 1,220万円以下
妻の年収 150万円以下38万円26万円13万円
妻の年収 150万円超155万円以下36万円24万円12万円
妻の年収 155万円超160万円以下31万円21万円11万円
妻の年収 160万円超166万8千円以下26万円18万円9万円
妻の年収 166万8千円超175万2千円以下21万円14万円7万円
妻の年収 175万2千円超183万2千円以下16万円11万円6万円
妻の年収 183万2千円超190万4千円以下11万円8万円4万円
妻の年収 190万4千円超197万2千円以下6万円4万円2万円
妻の年収 197万2千円超201万6千円以下3万円2万円1万円

住民税の優遇額

住民税が優遇される条件は、所得税の場合と同じく「夫の給与所得が年収1,220万円以下であること」と、「妻の給与所得が201万6千円以下であること」の2つです。下表は、夫婦ともに会社からの給与で所得を得ている場合、夫の住民税がどれくらい控除されるかを示しています。

なお、住民税の場合は、妻の年収が100万円以下の場合、夫の住民税の減額に加えて、妻の住民税がゼロになります。

夫の住民税の配偶者控除額夫の年収 1,120万円以下夫の年収 1,170万円以下夫の年収 1,220万円以下
妻の年収 155万円以下33万円22万円11万円
妻の年収 155万円超160万円以下31万円21万円11万円
妻の年収 160万円超166万8千円以下26万円18万円9万円
妻の年収 166万8千円超175万2千円以下21万円14万円7万円
妻の年収 175万2千円超183万2千円以下16万円11万円6万円
妻の年収 183万2千円超190万4千円以下11万円8万円4万円
妻の年収 190万4千円超197万2千円以下6万円4万円2万円
妻の年収 197万2千円超201万6千円以下3万円2万円1万円

結婚で逆に税金が増えるケースはあるのか

結婚で夫婦二人の税金が増えることはありません。上記のように、どちらかの所得が低い場合、条件にあてはまれば、所得税や住民税を減額して結婚生活を応援しましょうというのが、税制の考え方です。

ただし、先にもご説明したように、2018年の所得分から、税制が変更されました。「結婚で」税金が増えるのではありませんが、「税制で」以前結婚されたご夫婦よりも、今年以降結婚されるご夫婦の税金が増えることはあり得ます。

具体的には、夫の年収が1,120万円を超える場合、所得税・住民税の減額が少なくなり、1,220万円を超えると減額がゼロになります。

結婚後の税金控除の仕組み

結婚後の税金のメリット・安くなるのか・手続き|状況別/控除

結婚後、税金控除によって税金が減額される可能性があるのは、今までご説明してきたように、主に「配偶者控除」です。ただ、それ以外にも、結婚を機会に減税されるものがあります。

ここでは、結婚後にお得になる税金とその仕組みを網羅していきましょう。

仕組み①「所得税」と「住民税」がお得になる

先述のように、「配偶者控除」を申請して認められれば、所得税と住民税が減額される制度です。「配偶者控除」の条件となる配偶者の所得の上限は、2018年の税制改正でも緩和されました。

これは、「配偶者がもっと働いて収入が増えても、配偶者控除を認める」という考えによります。条件を緩和することで、配偶者の就労を応援することが主旨です。

仕組み②「贈与税」がお得になる

自分たちで働いた収入に対する税金が安くなる「配偶者控除」とは趣旨が異なりますが、祖父母や父母からの結婚する子供への贈与が、期間限定で非課税となります。贈与税の非課税額は「基礎控除」といって、年間110万円までです。

これとは別枠で、若い人たちの結婚・子育てを奨励するための贈与税については、結婚・子育て資金が最高1000万円まで非課税になる制度です。そのうち、結婚資金は最高300万円とされています。

この制度を利用するには条件があります。

1.2019年3月31日までの期間限定です。

2.直系の祖父母や父母から、20-50 歳までの子供への贈与に限られます。

3.結婚資金は、結婚式や新居の費用で、結納や新婚旅行は含まれないなどの制限があります。

仕組み③「国民年金」がお得になる

配偶者の所得が年収130万円未満の場合、「3号被保険者」になり、社会保険料(国民年金・健康保険)の支払いが不要になる制度があります

民間企業の従業員や公務員など厚生年金、共済組合に加入している65歳未満の人のことを「2号被保険者」と呼びます。いわゆる会社員や公務員のことです。

「3号被害保険者」とは、「2号被保険者」に扶養されている、20歳以上60歳未満で年収が130万円未満の配偶者が該当します。夫の会社や団体に、被扶養(移動)届と国民年金第3号被保険者該当(種別変更)届を提出することで、会社や団体経由で、日本年金機構に申請されます。

この制度を利用した場合、保険料を負担しなくても、一定の年齢になれば老齢基礎年金を受け取れます。

結婚後の税金の手続き方法

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「所得税」「住民税」配偶者控除の手続き

給与所得として収入を得ている会社員や公務員の場合は、毎年年末に行われる「年末調整」で、会社や所属団体を通じて配偶者控除を申請します。

給与所得者の中でも、年収2000万円以上の人たちや自営業者の場合は、翌年の2月15日〜3月15日の期間に「確定申告」を行い、配偶者控除を申請します。

「贈与税」非課税枠利用の手続き

「贈与税非課税枠」を利用する場合は、贈与する側と贈与される側の両方が、銀行と契約し、専用の口座をつくる必要があります。

手順は、以下のとおりです。

1.銀行と非課税制度利用のための契約を結ぶ。

2.制度利用のための、専用の口座を設置する。

3.制度利用のための、申請書類を提出する。

4.贈与金額の振込を行う。

5.贈与金額利用の領収書を提出する。

結婚後の税金に関するおすすめの本

結婚後の税金のメリット・安くなるのか・手続き|状況別/控除

結婚でお得になる税金は、「配偶者控除」がメインです。この制度は、2018年に改定が行われたばかりなので、最新の本がおすすめです。それに加えて、「結婚・子育て資金」に関する節税情報があれば、なお安心です。

以下に、結婚後の税金に関するおススメの本をご紹介しますので、この機会に学んでみましょう。

知らないと損をする「配偶者控除」

平成30年に改正された、「配偶者控除」の仕組みについての分かりやすい解説が記されている本です。また、仕事を選ぶ際に役立つ計算表が収録されているところもお得です。読者が本当に知りたい情報を、読者の気持ちに沿って紹介してくれています。

「つまりいくらまで働ける?」が本当に分かる
2018年7月26日
パートで働いている妻あてに、住民税の納付書がきたので、
よく調べるために手に取りました。
実際には、会社員、自営業、高齢の方への内容もあり、
自らの家庭構成ごとに見ることができ、大変便利でした。
分類も分かりやすく、サブタイトル通り
「つまりいくらまで働ける?」がわかる本でした。
おかげで、妻とその職場には、具体的にここまでなら
働いていいと伝えることができそうです。

出典: http://amzn.asia/d/aIt2Idh |

よくわかる結婚・子育て資金贈与の非課税制度

結婚・子育て資金の贈与非課税制度が始まった、2015年に出版された本です。手続きの詳細情報が、分かりやすいマニュアルとして編集されています。

結婚後の働き方をデザインしよう

結婚後の税金のメリット・安くなるのか・手続き|状況別/控除

今回は、結婚後の働き方によって、さまざまな税金上のメリットがあることをご紹介しました。二人の話し合いで働き方が決まり、働き方によってメリットが生まれます。

単に節税のために働き方を決めるよりも、メリットが得られるように結婚後の働き方をデザインしてみるのはいかがでしょうか。

二人にとって結婚は、人生の始まりです。今後、出産や子育て、再就職など、生活の節目に出会うでしょう。さまざまな税金のメリットを学び、長い目で見た、賢い節税を心がけるようにしましょう。

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