ハイエースの乗り心地を改善する方法4つ|人気の理由とは?
初回公開日:2019年4月23日
更新日:2019年4月23日
記事に記載されている内容は2019年4月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
ハイエースとは?
ハイエースとは、トヨタが販売するキャブオーバー型の商用車と乗用車のことです。1967年に初めて登場してから、日本をはじめ海外でも高い人気を誇る車の一台です。
ハイエースは、100万キロの走行に耐えられる頑丈な作りなので、商用車から乗用車まで幅広く使用されており、事業用、個人用共に人気があります。
ハイエースの種類
現在販売されているハイエースの種類は、荷物を運ぶバンタイプと、人を運ぶためのワゴンタイプに分けることができます。
商用タイプのハイエースは、宅配業者をはじめ、多くの企業の小型貨物の社用車として使用されます。
乗用として使用されるハイエースは、ハイエースの大きさに応じて、タクシーや企業の送迎用、そしてコミュニティーバスなどに使用されています。
ハイエースは乗り心地が悪い?
一般の乗用車から乗り換えると、ハイエースの乗り心地は悪いと感じる方が大半となるでしょう。
もともとハイエースは、貨物車として開発された経緯があり、ハイエースの足回りの仕組みが、一般の乗用車と構造が違うためです。
ハイエースは、荷物を1,000kg載せて走っても、びくともしない足回りとなっており、荷物を載せていない時や、人を載せていない時にはどうしても足回りのスプリングは硬く乗り心地が悪くなります。
最近は乗り心地も改善されてきている
ハイエースは、乗り心地が悪いことで知られているので、ハイエース乗りたちは何らかの改善をここなっています。
しかし、トヨタとしてもただ黙ってみているだけではなく、マイナーチェンジで足回りの改善を行っています。
そのため、ハイエースの3型、4型ではかなり足回りの改善が行われ、1型や2型よりしなやかでありながら荷物を載せてもしっかり仕事をする足回りとなっています。
ハイエースの乗り心地が良くない理由2つ
ハイエースの乗り心地が良くない理由には、構造上の2つが原因となっています。ハイエースは、たくさんの荷物を積めるように、床をフラットにする必要があります。そこでできるだけサスペンションの高さを低くする設計を取り入れています。
また、重い積載物に耐えられる工夫がサスペンションに取り入れられているので、荷物が空の時にはどうしても硬くなります。
そこで、乗り心地が良くない2つの理由を詳しく見ていきます。
1:重い積載物に耐えられる構造になっていること
通常、乗用車にはコイルスプリングを使用していますが、重い荷物に耐えるためにはコイルスプリングを大きくする必要があります。しかしハイエースのフロントサスペンションにはトーションバースプリングが使用されています。
トーションバースプリングは、バネ自体の重量増が少なく抑えられる利点がありますが、重い荷物をのせる前提でのスプリングなので、荷物が空の場合スプリングが強すぎ、乗り心地が悪くなります。
2:ヘルパーリーフが装着されていること
ハイエースのリアサスペンションは、リーフスプリングと呼ばれる板状のスプリングを重ねたモノを使用しています。主に貨物車に使用されるスプリングで、重い荷物にも耐えられる仕組みです。
しかしハイエースの場合、ヘルパーリーフと呼ばれる一枚の板状のスプリングがリーフスプリングの下に取り付けられています。
このヘルパースプリングは、ゴムブッシュを介して常にリーフスプリングと接していて、乗り心地が悪くなります。
ハイエースの乗り心地を改善する方法4つと費用
ハイエースの乗り心地を改善するには、足回りを根本的に見直す方法が一番です。その方法には、ショックアブソーバーやスプリングを交換する方法から、タイヤを乗り心地の良いタイヤに交換するなど、4つの改善策があります。
そこで、ハイエースの乗り心地を改善するための4つの方法と、交換するために必要な費用を見ていきます。
乗り心地改善方法1:ショックアブソーバー交換
ショックアブソーバーは、スプリングによる激しい上下の動きを緩和させる働きがあります。そこで、伸びたスプリングが勢いよく戻るのを抑制させる効果の高いショックアブソーバーに交換すれば、下からの突き上げが改善されます。
ショックアブソーバーは、ハイエースの4輪すべてに取り付けられているので、乗り心地を改善するには4つのショックアブソーバーを交換する必要があります。
ショックアブソーバー交換費用
ショックアブソーバーの交換費用は、ショックアブソーバーの部品代と交換工賃がかかります。
ショックアブソーバーは、商品により値段はピンキリですが、交換費用は1本2,500円前後で行ってもらえます。
一台分の交換費用は10,000円前後ですから、ショックアブソーバーを1台分で50,000円程度の商品を購入すれば、60,000円前後で乗り心地は改善できます。
乗り心地改善方法2:スプリング交換
ハイエースのスプリングは、リアがリーフスプリング、フロントがトーションバースプリングが取り付けられています。
スプリングを柔らかめにすれば、乗り心地を改善することができますから、効果の高い乗り心地改善方法といえます。
ただし、柔らかいスプリングに交換すると、荷物をたくさん載せたり、人を大勢載せると重量が重くなり、柔らかいスプリングでは対応できなくなるので注意が必要です。
スプリング交換費用
ハイエースのスプリングは、フロントとリアでスプリングの種類が異なり、工賃も同じではありません。
フロントのトーションバースプリングの左右セットの交換工賃は、2WD車で15,000円前後、4WD車で20,000円前後かかります。
リアのリーフスプリングの交換工賃は、左右セットで35,000円前後かかると思った方が良いでしょう。
乗り心地改善方法3:シャックル交換
リーフスプリングは、車体に取り付けられていますが、そのまま取り付けてしまうとスプリングが上下に動いてショックを吸収した時に、リーフスプリングの前後長が変わってしまいます。そこで、この前後長の変化を吸収するためにシャックルが取り付けられています。
純正ではシャックルの動きが悪く、乗り心地が悪い傾向にありますが、これをスイング式のシャックルに交換することで、乗り心地は大きく改善されます。
シャックル交換費用
シャックルの部品代金は、約30,000円前後となっており、交換工賃は12,000円前後が多くなっています。
シャックルを交換する場合、リーフスプリングから切り離しての作業となるので、リーフスプリングを交換する時と一緒に交換すれば、シャックル交換工賃を浮かせることができます。
乗り心地改善方法4:タイヤを新しくする
貨物用のハイエースのタイヤは、重い荷物に耐えられるよう、タイヤの構造が違うことと、タイヤの中に入れる空気圧も一般の乗用車より高めに設定するようになっています。
このことが、ハイエースの乗り心地の悪さにつながっているので、各タイヤメーカーから販売されている乗り心地重視のタイヤに交換すると今までよりかなり乗り心地の改善が見られます。
ただし、ロードインデックスとタイヤサイズに注意する必要があります。
タイヤを新しくする費用
ハイエースのタイヤを交換する場合、サマータイヤで1本あたり8,000円から20,000円が相場です。これにタイヤ組み換えとバランス工賃がかかり、1台分の交換で約40,000円から約100,000円の費用が掛かります。
乗り心地が改善されるハイエースに合ったタイヤは、かなり高額となることが多く、タイヤと工賃込の平均で70,000円前後となります。
ハイエースのパーツを探そう
ハイエースのパーツを、エクステリアからインテリア、そして足回りパーツなど、ハイエースを改善するのに必要なパーツが7,000店以上収録した書籍になります。
ネットで検索して商品を探すのも良いですが、専用の本を一冊持っていれば、ハイエースの改善方法が素早く見つけることができます。
乗り心地が良くなくてもハイエースが人気の理由6つ
ハイエースは決して乗り心地の良い乗り物ではありません。しかし、ハイエースは世界的に見ても非常に人気の車種で、多くの方がハイエースの魅力に取りつかれています。
乗り心地が悪くても、乗り心地の改善を行いながら乗り続けるほどなぜ魅力があるのか、その人気の理由は多くあり、意見は人それぞれです。
そこで、多くの方がハイエースを魅力と感じる代表的な理由を6つ挙げて、人気の理由をみていきます。
1:壊れにくい
ハイエースが壊れにくいといわれる理由には、トヨタブランドの力が大きくかかわっています。これはトヨタ車全般に言えることですが、トヨタ車は世界で常に有数3に入るほど故障率の少ない自動車メーカーです。
そのメーカーの作るハイエースが故障率が少ないのも頷けます。そして壊れにくいといった点でもう一つ、アジア圏で100万キロを超えるハイエースも現役で走っていることが壊れにくいといわれる理由でしょう。
2:バリエーションが豊富
ハイエースは、バリエーションが豊富なのが魅力で、自分の使い方に合わせ選ぶことができます。
ハイエースは、ハイエースバンとハイエースワゴンに大きく分けられます。ハイエースバンは種類が多く車体の大きさも概ね4種類に分けられます。
そして、ハイエースワゴンのGL・DXは、ロングボディ・ミドルルーフ・ワイドボディ、グランドキャビンのみがスーパーロングボディ・ハイルーフ・ワイドボディに分けられます。
3:室内空間が広い
ハイエースの魅力に、室内空間の広さが挙げられます。これはハイエースバンもハイエースワゴンにも共通して言えることです。
ハイエースのなかで、ハイエースグランドキャビンは、人を乗せるハイエースとして100系の頃から人気が高く、200系でもその広さは引き継がれています。
10人乗車して、9個のスーツケースが積めるのは、このグランドキャビンだけとなり、ミニバンより快適に移動ができます。
4:カスタムパーツが豊富
ハイエースには、豊富なカスタムパーツが各メーカーから販売されているので、思いのままにカスタムすることができます。
外装のエアロパーツをはじめ、内装を自分好みに改善するパーツや、乗り心地を改善するパーツ、そしてライト類まで多くの種類が販売されています。
これにより、ハイエースを自分好みに改善させることで、世界で一台のカスタムカーとすることも可能です。
5:運転しやすい
ハイエースには、ボンネットが無いので前方の見切りが良く、運転が非常にしやすいのが特徴です。
また、車高も高いので、運転するアイポイントが高く遠くを見渡せるため、周りの安全確認がしやすいのも特徴です。
これは、トラックやバスと同じくキャブオーバー採用し、荷物を多く載せても安全性を確保して運転できる作りとなっているからです。
6:中古車としても高く売れる
ハイエースは、新車だけでなく、中古車市場でも高い人気を誇る車です。これにより、ハイエースを下取りや買取店に持っていけば、他の車と違い値下がり率が低く、高い値段で買い取ってもらうことができます。
また、ハイエースは自分好みに改善をした車両が多く、それを専門に買い取っている中古車業者も多くあり、ハイエースをカスタムしても高値で買い取ってもらえるのも魅力の一つです。
ハイエースの乗り心地を改善しよう!
ハイエースは、そのまま使っても良い車ですが、乗り心地を改善すればもっと素晴らしい車に変えることができます。
改善方法も多くの種類があり、自分好みで行うことができるのもハイエースの魅力ですから、乗り心地に不満を感じていたら、ここで紹介した改善方法を試してみると良いでしょう。
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