Wheel
Search

検索したいワードを入力してください

小正月の意味と使い方・読み方・食べ物・飾り・由来|小豆粥

小正月の意味と使い方・読み方・食べ物・飾り・由来|小豆粥
1月に小正月という名の期間があることをご存知でしょうか。小正月には遥かな昔からある日本の伝統行事が行われています。こちらでは小正月の意味や使い方、読み方、由来、飾り、食べ物、そして小正月にはどのような行事がおこなわれるのかを紹介します。

初回公開日:2018年9月20日

更新日:2020年1月29日

記事に記載されている内容は2018年9月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。


小正月の意味と使い方

年の初めのお正月については、詳しい意味や使い方を知らなくても、誰もが知っている言葉であり行事でしょう。しかし小正月については、知らないという人が多いでしょう。それでも小正月は正月がついているのだから、お正月となにか関係があるのではと推測はできるはずです。

これから小正月についての意味やこの小正月はどのように人々の生活の中で使われるのか紹介しましょう。

小正月を行う意味とは?

お正月または大正月が神様を中心とした行事が執り行われる行事であるのに対して、小正月は農業や家族など人々の生活に密着した行事が行われます。

現在ではあまり馴染みがなくなってしまった小正月ですが、地方によっては今もなお大切な伝統として守り続けられています。

小正月の使い方とは?

小正月は人々に関連した行事とわかりましたが、それはどのようなものでしょうか。

小正月の使い方は主に3つあり、農作物の豊穣を祈念した行事、吉凶を占う行事、悪霊を払う行事があります。

これらがいったいどのような行事であるかは、のちほど小正月の行事で紹介しましょう。

小正月はいつか

小正月は本来旧暦の1月15日ですが、明治時代に暦の改正があり、現在の暦でもある新暦では1月15日にあたります。

さまざまな説がありますが、新暦1月14日から16日が小正月の範囲とされています。1月14日は旧暦でいうと大晦日にあたります。

小正月の由来

小正月の由来は、はるか昔の太陰太陽暦(旧暦)を使用していたころのことです。当時は天の月の形が変化する周期が、暦に関係していました。満月を1日とし、月が徐々に欠けた状態からもっとも欠けて朔(さく)となり、やがて望(もち)という満月になるまでのおよそ30日を1ヶ月としていました。

明治時代にもっとも月が欠けている朔から、次の朔までを1ヶ月とする新暦になったため、旧暦の1月1日は1月15日に変更になりました。

庶民はそれでも旧暦の正月を大切に祝っていたことから、新暦1月1日を大正月とし、旧暦の正月は小正月になったといわれています。

小正月の読み方

小さい正月と書いて「こしょうがつ」と読みます。

小正月は地方や風習によって異なる呼び方があります。その呼び方と理由をいくつか紹介しましょう。

女正月

地方によっては女正月(おんなしょうがつ)と呼ばれる小正月があります。ではなぜ、そのように呼ばれたのでしょう。

女正月は正月の松の内である1月1日から7日は竈(かまど)を休める風習がありましたが、年末から松の内も忙しく働かなくてはならなかった主婦や奉公している女性の疲れを癒したり、里帰りをさせてあげるためです。

そのほかの理由として大正月を男の正月というのに対して、小正月を女の正月というようになったという説もあります。

女正月は秋田、福島県、長野県、京都府、大阪府、鹿児島県の一部地域では今も伝承されています。

花正月

小正月は花正月(はなしょうがつ)と呼ばれることがあります。花正月と呼ぶ理由に小正月の飾り物や行事が関係しています。

小正月の飾り物のひとつに餅花があり、五穀豊穣を願い餅を花に見立てて飾ることから花正月と呼びます。花正月は主に関東地方で呼ばれます。

季語にみられる小正月

小正月を表す俳句の子季語は、十五日正月、二番正月、花正月、望年(もちどし)、望正月、若年(わかとし)、若正月です。

そのほかにも小正月に関連する季語は、女正月、小年(こどし)、正月、繭玉、餅花、嫁叩き(よめたたき)があります。これらから小正月の行事が伺えることでしょう。

小正月の飾り

大正月の場合は門松やしめ縄、鏡餅を歳神様をお迎えするために飾ることはよく目にしますが、小正月の飾りはどのようなものがあるでしょうか。

小正月の飾りは農業と関係し、五穀豊穣を願う人々の気持ちが込められています。小正月の飾り作りは大正月の前あるいは大正月の頃から準備が始まります。

神棚に飾る小正月の飾り

神棚に飾る小正月の飾りは、削り花、粟穂(あわほ)稗穂(ひえほ)、繭玉(まゆだま)です。

削り花は縁起の良いニワトコの木やヤナギなどを薄く削って、花のように作ります。

粟穂(あわほ)はヌルデの樹皮をむき白くし、粟の穂にみたてたものを作ります。稗穂(ひえほ)はヌルデの樹皮をむかないものを、稗の穂にみたてたものを作ります。粟や稗が豊かに実ることを祈願します。

繭玉(まゆだま)は蚕の繭のように真っ白い団子を作り、養蚕業の発展や繭がたくさんできることを祈ります。

玄関先や家の中に飾る小正月の飾り

小正月の飾りは神棚に飾るものだけでありません。小正月の飾りのうち、玄関先や室内に飾る飾りは、十六花や守り刀、餅花、繭玉、団子木飾りなどがあります。

十六花は、特に養蚕が盛んであった秩父地方では伝統となっており、ニワトコの木の節と節の間を16本細くに削り、花のように作ります。16に削る理由は、蚕の足の数が16本であることに由来します。また守り刀は、魔除けとしてトイレにお供えします。

餅花はヤナギやヌルデなどのよくしなう枝に、紅白の色などの団子や小さなお餅を花のように飾ります。この場合の花は農耕の神様の予祝の花である稲の花や桜の花です。綿を作っていた地方などで行います。

餅花と同様な形で、白色のみで餅や団子を作り飾るものを繭玉といい、おもに養蚕農家などで行われます。また餅の代わりに色とりどりの縁起物を模った麩菓子を用いる団子木飾りが行われているのは山形県です。

小正月の行事について

歳神様をお迎えして新年を祝う正月の行事に対して、小正月は人々の生活が感じられる行事といえます。

小正月の行事を知ると、現代でも実際に行われていることや、改めてその行事が日本の伝統的な文化であることが理解できます。小正月の行事をカテゴリーごとに紹介しましょう。

豊作祈願

農耕民族だった日本では、その年の豊作を願う行事がありました。小正月の行事は小正月の飾りでも紹介しました餅花、繭玉などのように五穀豊穣祈り、予祝といい豊作をあらかじめ祝うことによって現実となるという考えがありました。

小正月の行事として行うものとしては、成木責め(なりきぜめ)、庭田植えや皐月祝い(さつきいわい)、田植踊(たうえおどり)、嫁たたきなどがあります。

成木責めは実のなる木に

成木責めは柿や梅など果実のなる樹木には精霊が宿っており、その精霊に対して脅しをかけることによって、精霊にその年にたくさんの実をつけさせるよう誓わせる2人組で行うおまじないです。

家の主が樹木の精霊に対し、実を成らせるのか成らせないのか、成らせないならば切ってしまうぞと幹を傷をつけながら責めます。樹木の精霊役であるもうひとりが成ります、成りますと言いながら切りつけられた幹に小豆粥を塗ります。

地方によっては傷をつけずに小豆粥をかき混ぜるための粥かき棒または祝い棒でたたくまねをする場合もありますし、責め言葉も異なります。

庭田植え・皐月祝い・田植踊

東北地方で行われていることが多い庭田植え、皐月祝い、田植踊は、秋の豊穣を年の初めにあらかじめ祝う行事で、家の庭や土間でもみがらを種に、松葉などを苗にして田植の作業をまねることです。また歌や踊りを踊りをしながら、村の若い人たちが家々を訪ねて歩くところもあります。

山屋田植踊保存会(岩手県)の山屋の田植踊は、1981年1月21日に重要無形民族文化財に指定されており、小正月の伝統行事を大切に伝え保存しています。

庭田植えは御田祭りや田遊びとして神社での神事のひとつにもなっています。

嫁たたき

嫁たたきは、結婚したばかりのお嫁さんがいる家を回り、早く子宝に恵まれますように、無事に出産ができますようにと祈る行事です。

祝い棒で嫁のおしりをたたくのは、子供や少年少女です。平安時代の宮中で行われていたことが起源です。

吉凶占い

吉凶占いには粥占(かゆうら)や豆占いがあり、占いの対象は農業の作況であったり、気象や天災などです。吉凶占いはおもに神社で神事として行われます。粥占は筒粥、管粥ともいわれます。

粥占は大釜で炊きあがった粥の炊き具合で占う方法やを粥かき棒でかき回し、ついた米粒の数で占う方法があります。

またその土地で収穫できる作物の数に合わせ、細い筒や管状の青竹または茅を用意し束ね、煮え立つ粥に入れます。その後引き上げ、その筒の中に入っている粥の量や小豆の数で不作か豊作か、あるいはその間のどれくらいできそうなのかを、作物ごとに占う方法もあるそうです。

そのほか炊いた粥を数日置いておき、カビが発生する量によって吉凶を占う地方もあります。

豆占いは大豆や小豆などを囲炉裏の熱い灰の上にのせて焼き、その焼き加減で天候や作況を占います。豆はひと月あたり1粒とし、全部で12粒閏年は13粒使用し、月ごとの吉凶を占います。

悪霊払い

小正月の悪霊払いの行事は左義長やどんど焼き、鳥追い、モグラ打ちや小豆粥があります。

どのように行われるかを紹介しましょう。

左義長とどんど焼き

左義長は三毬杖は、いずれもさぎちょうと読みます。三毬杖は三本の毬杖を結んだもので、平安時代に宮中の男子が遊んだという羽子板のおおもとです。

左義長または三毬杖行事の由来のひとつに三毬杖をお焚き上げして陰陽師が旧年の穢れの清め払いをしたことがあります。その後各地域の道祖神への信仰が深まりどんど焼きに変化しました。

どんど焼きは竹などでやぐらを組み、各家庭の門松やしめ縄、注連飾り、お正月の書初めなどを高く大きく積み上げ、お焚き上げする全国的に行われた火祭りです。どんど焼きは氏神様の境内や田畑、またはどんど焼きをするために設けられた場所で行われます。

どんど焼きは静岡県、長野県、新潟県、山梨県などではサイトヤキ、サイトバライなどとも呼ばれています。

どんど焼きの火の恩恵

どんど焼きの火から無病息災、若返り、虫よけ、火難除けの恩恵を受けることができます。その恩恵は次のとおりです。

どんど焼きの火で焼いた餅や団子を食べることで1年間無病息災でいられ、書初めをお焚き上げすることで字がきれいに書けたり、火にあたることで若返りの福を得られ、どんど焼きの火で焼いた木片や灰を持ち帰り、虫よけのために家の周囲にまいたり、火難除けのために天井から吊るす風習もあります。

どんど焼きの立ち上る炎や煙で歳神様は天へと昇りお帰りになるという説があり、どんど焼きの火は人々の旧年中の穢れを浄めてくれ、新しい年を生きる力を与えてくれるのでしょう。

鳥追い、モグラ打ち

鳥やモグラをはじめ農作物を荒らすものは害獣であり害鳥でした。鳥追いやモグラ打ちは、農民を悩ます害獣や害鳥を追い払い、被害に遭わず豊作になるよう祈願する行事です。

鳥追いは子どもたちが鳥追い歌を歌いながら、農作物を狙い食べる鳥が目の前にいると想定して、祝い棒で地面を叩くことで追い払う様子のことだったり、その鳥追いをしながら家々を回ります。モグラ打ちも子どもたちが藁の鉄砲や棒を使って地面を叩きながら家々を回る行事です。

その他の小正月の行事

小正月には多くの行事があることがわかりましたが、紹介した行事以外で実は現代にも色濃く伝承されている行事があります。

多くの人が知っている小正月に行われる、あるいは行われていた伝統行事は、成人の日、かまくら、なまはげです。

成人の日の由来は奈良時代からの元服という儀式です。元服とは冠を頭につけるという意味ですが、日本の成人であることを示す行事です。この元服の儀式が小正月に行われていたので、1月15日が成人の日でしたが、西暦2000年以降は1月の第2月曜日に行われます。

かまくらとなまはげは秋田県の子どもを中心とした小正月の行事です。かまくらは雪でドームのようにほこらを作り、かまくらの中に祭壇を設け水神様をお祀りします。

なまはげは鬼のような姿の神様が家々を訪ねて、子どもが怠け者にならないように子どもを脅かしながらいさめます。男鹿のなまはげは大晦日または1月15日に行われています。

小正月の食べ物

大正月の食べ物は歳神様とともにいただくおせち料理があり、1月7日には七草粥がありますが、小正月の食べ物をご存知でしょうか。

小正月の代表的な食べ物は小豆粥です。地方によってはどんど焼きなどの火で焼いた餅や団子も小正月ならではの食べ物といえるでしょう。

小正月になぜ小豆粥をなぜ食べるのかを紹介しましょう。

小豆粥

小豆粥は吉凶占いに使用される以外に、小豆粥を食べることは悪霊払いのひとつでもありました。平安時代に紀貫之が著した土佐日記にも、1月15日に小豆粥を食べたことが記されていることから、小豆粥は昔から食べていたことがわかります。

小豆は縄文時代の遺跡から発見されるほど古くからあり、稲作をする民にとっては魔法のような存在でした。小豆色は災いや病をもたらすとされる邪気を払ってくれると信じられ、お祭りのときに使われていました。

小豆粥を食べることで1年間の家族を病気や災難から守ってもらえるという信仰が由来です。

また小豆粥は望月に食べられたため、望粥ともいわれます。粥の中に入れる餅は粥柱といいます。

小正月は遺していきたい日本の行事

小正月の意味や使い方、飾り、行事、食べ物である小豆粥、そして由来についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

あまり馴染みがないと思われた小正月の行事が、じつは飾りを目にしていたり、行事を見たり参加したことがあったと思い出した方もいらっしゃることでしょう。

歳神様をお迎えした大正月、小正月はその歳神様をお見送りする大切な行事です。いにしえから行われてきた日本の小正月は、無病息災や五穀豊穣を願う人々の生活を中心として、かつ農耕民族の伝統として受け継がれています。

小正月の行事や食事で、浄められた新たな心や体は、新しい1年を健康で充実したものにしてくれることでしょう。

ドライバーの仕事情報を探す

ドライバーへの転職をお考えの方は、好条件求人が多い
ドライバー専門の転職サービス『はこジョブ』へ!

Related