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2018年08月10日

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

日本で次に見られる皆既日食は、2035年9月2日に起こります。20世紀最後の皆既日食であった1963年から約70年が経過し、久しぶりの皆既日食となります。過去には集中して起こっていた時期もありますが、皆既日食は普通一生に一度見られればラッキーな現象です。

日本で見られる皆既日食について

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

皆既日食とは、太陽の前を月が横切り、太陽がすっぽりと覆い隠されてしまう現象のことです。太陽が空に出ている時間帯でないと見られないこと、太陽と月との角度などが関係するため、全ての皆既日食が日本で見られるとは限りません。

例えば、2017年8月22日の日食はアメリカの一部では皆既日食となり、北米大陸や南米大陸では部分日食となりました。また、2019年7月3日に起こる日食では、南太平洋や南米大陸の一部で皆既日食となります。

日本で最後に皆既日食が見られたのは、1963年7月21日です。その後、50年以上の時が経っても皆既日食はまだ日本では見られていません。このことからもわかるように、皆既日食は非常に希少な現象です。

皆既日食と部分日食の違いは?

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

皆既日食と部分日食の違いは、太陽の欠ける大きさの違いです。皆既日食では、太陽は月の影にすっぽりと覆い隠されてしまい、周囲のコロナというヴェールのようなガスの部分しか見えなくなります。また、プロミネンスという太陽が燃え上がった炎の部分が見えることもあります。

皆既日食では、中心部の大きく輝く部分が隠されるため、日中であっても空は一時的に暗くなります。また、皆既日食のはじめと終わりには、ダイヤモンドリングという月のデコボコとしたクレーター部分から、わずかに光が漏れている状態も観測することができます。

これに対し、部分日食では太陽は全てが覆い隠されるわけではなく、一部分のみが覆い隠されます。これは、皆既日食や次に説明する金環日食と違い、地球から観測する角度によって、太陽と月の軌道がずれてしまうことが原因で起こります。

金環日食ってなに?

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金環日食とは、月が皆既日食の時と比べて地球から遠いため、月の影が太陽よりも少し小さくなり、太陽全てを覆い隠せない場合に起こる日食です。隠しきれていない太陽の輝いている部分が金環、つまり金色の輪のように見えるため、このように呼ばれています。

皆既日食とほぼ同じ状態で起こるため、部分日食とは区別される場合が多いです。

次回日本で皆既日食を見ることができるのはいつ?

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

次に日本で皆既日食が見られるのは、2035年9月2日です。そして、それ以前に日本で皆既日食が見られたのは、1963年7月21日です。およそ70年の時を経てようやく見られることを考えると、皆既日食がいかに希少なものかわかります。

皆既日食の周期って?

アメリカの天文学者の方が算出した数式では、皆既日食の周期は360年に1度という確率で起こります。これは、18年の間に地球上全体で10qの皆既日食が起こり、かつ、皆既日食の見られる「皆既帯」というエリアが地球の面積の200分の1程度の範囲であることから算出した周期です。

また統計調査によると、1898年から2510年の間に起こる日食では、340年に1度の割合で皆既日食の周期が訪れています。

次の皆既日食は日本のどこでも見られるの?

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

皆既日食の見られる「皆既帯」は、日本全体が入るとは限りません。次回の2035年9月2日の日食では、「皆既帯」に当たる、すなわち皆既日食が見られるのは、日本では関東北部から能登半島までのエリアです。東京では残念ながらぎりぎり全部が隠れない部分日食となる予測です。

皆既日食を見る時に注意することは?

皆既日食を見る時には、太陽を直接肉眼で見ないようにしましょう。直接肉眼で見ると目を痛めてしまうおそれがあります。太陽の光を遮れるようなサングラスや、ネガフィルムを何枚か重ねてサングラスと同じようにした遮光版を通し、目を傷めないように気をつけて見るようにしましょう。

日本で皆既日食を見られる時間の調べ方

日本での皆既日食を含む日食・月食の詳細は、国立天文台の発表しているホームページ上の情報で確認することができます。

国立天文台の暦要項

国立天文台の暦要項には、国民の祝日や二十四節気のほか、日食や月食の詳細な時間や位置が記載されたページがあります。国が発表しているページですから、信憑性についても問題はありません。

国立天文台の暦要項は詳しく調べられる!

国立天文台の暦要項のページには、国民の祝日、二十四節気、朔弦望、東京の日出入、日食・月食の詳細がそれぞれページ別に紹介されています。日食・月食のページでは、日本で見られるもの以外にも地球上で見られる日食・月食の日程が年別に確認でき、PDFの一覧では明治元年まで遡ることができます。

また、日本で見られる日食・月食の場合は中央標準時で0.1分単位、位置角1度単位で詳細に記載されています。その年に日本で見られる日食・月食の時間や位置を調べたい時には、ぜひ活用しましょう。

日本で見られた皆既日食の歴史

皆既日食の起こる仕組みが解明されていない昔、日食は不思議な現象でした。日本の歴史上では、日食は天変地異や不吉の前触れとして恐れられ、数多く記録に残されています。ここからは、日本の各時代で起こった皆既日食についてご紹介します。

古代〜奈良時代の皆既日食

古代〜奈良時代の皆既日食は、628年、日本列島の東の太平洋上で起きたと「日本書紀」に記載されています。奈良時代、推古天皇の時代に起きたできごとです。

この記述は「日、蝕え尽きたること有」と記され、皆既日食が起きたと推測されていましたが、厳密には皆既日食は日本のすぐ南東沖を通過しており、当時の都であった飛鳥京では大きく欠けてはいたものの、微妙に一部が欠け残る食分0.93の部分日食であったことがわかっています。

平安時代の皆既日食

平安時代は約400年の間続いた時代です。平安時代の間に起こった日食は、皆既日食だけでなく金環日食も含めるとなんと6回もの日食が起こっています。皆既日食の周期の統計から見ても、算出結果から見ても、この期間は日本付近で頻繁に日食が起こったと言うことができます。

10世紀から11世紀にかけては皆既日食が、その後は金環日食が3回ずつ起こっています。

10世紀の皆既日食

10世紀の日本では、959年と975年の2回、皆既日食が起こっています。959年の皆既日食は残念ながら当日は雨で見られませんでしたが、975年の皆既日食は日本の首都(当時は平安京)で見られた史上初の皆既日食です。

当時の日本の都で起こった日食であり、記録にも数多く残されています。また、太陽が隠れるという大事件は朝廷を大きく騒がせ、天下に大赦を発布する事態になっています。死刑囚までもが罪を減じられたことから、当時の都がどれだけ大騒ぎになったのかがわかります。

この時、皆既日食は中国地方から関東地方まで、日本の中心部を大きく通過することになりました。平安京のあった京都を通過したのは、午前7時48分と計算されています。

11世紀の皆既日食

11世紀の日本では、1073年に皆既日食が起こっています。1073年の皆既日食は、京都をわずかに外れていましたが、日本を通る皆既日食でした。また、そのわずか7年後の1080年には、金環日食が見られています。非常に短期間に立て続けに日食が起こった珍しい例です。

鎌倉〜戦国時代の皆既日食

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

鎌倉時代〜戦国時代は、それまでの平安時代の日食の多さから比べると、極端に日食の回数が減ります。鎌倉〜戦国時代の間には、鎌倉時代を過ぎること3年、1336年に京都をわずかに逸れる位置で皆既日食が起こっています。これはちょうど室町幕府が起こる直前のできごとであり、建武3年のことです。

江戸時代の皆既日食

江戸時代は、250余年と平安時代の次に長く続き、皆既日食と金環日食を合わせるとやはり6回起こっています。江戸時代の日本では、1742年と1852年の2回、皆既日食が起こっています。しかし、日食の起こった時期は非常に偏っており、8代将軍吉宗の時代に金環日食と皆既日食が1回ずつ、残りの4回は全て幕末に起こっています。

幕末の環日食は、1800年・1839年・1849年と立て続けに起こっています。その後、大政奉還まであと20年程度という時期に起こりました。日本では京都で中心食が観察されています。

明治〜1800年代最後の皆既日食

明治〜1800年代が終わるまでの日本では、1882年と1887年、そして1896年の3回、皆既日食が起こっています。この時期は、40年足らずと非常に短い期間ながら、金環日食も含めると合計5回の日食が観測されており、日本の歴史の中でも特に短期間に集中して日食が起こった珍しい時期と言うことができます。

また、1887年の皆既日食は、日本で初めてコロナの撮影が行われたことで非常に注目を集めました。この時の皆既日食は北関東から新潟、福島までと皆既帯は小さめでしたが、新潟県三条の永明寺山にて写真撮影されたコロナは大きな話題を呼びました。さらに、逓信省は19日の皆既日食の予想に備え、日食の間は灯台を点火しておくことを発表しています。

20世紀の皆既日食

20世紀の日本では、1918年、1936年、1941年、1963年の4回、皆既日食が起こっています。また、日本の陸地で見ることはできませんでしたが、1988年には小笠原諸島の硫黄島東方沖海上で大型船の甲板から皆既日食が観察されています。

この間に金環日食は4回あり、皆既日食と合わせると100年の間に8回とこの間も非常に集中して日食が起こっています。20世紀に入ると記録や測量、計算の精度も大きく向上しました。また、交通網の発達から、日食のツアーなども組まれるようになりました。

過去の日本で見られた皆既日食の特徴

日食には、ある程度の周期があることが知られています。また、算出や統計での周期計算も行われています。ところが、その周期はあくまでも平均的なものであり、ある時期には頻繁に起こるがその後は何百年も起こらない、ということもあります。

過去に日本で起こった皆既日食を見ていくと、日食の時期は集中的に短い期間で数回起こっていることがわかります。特に、平安時代や幕末に集中して起こった皆既日食や金環日食は、当時の時勢とも考え合わせると非常に興味深いです。

皆既日食は見られたらとてもラッキー

日本で見られる皆既日食・過去の特徴・次回はいつなのか・時間

皆既日食は、時期によっては集中して起こることもありますが、統計的な周期からも算出できる周期からも、一生の間にそう何度も起こるものではありません。むしろ、一回でも自分の目で見ることができれば非常にラッキーです。

次回の2035年9月2日は、歴史上で見ても日本で見られる皆既日食としては久しぶりの皆既日食となります。約70年ぶりの皆既日食を、ぜひその目で確かめてみてください。

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