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状況別3つのトラックの事故率|トラック事故を防ぐための2つの対策法

状況別3つのトラックの事故率|トラック事故を防ぐための2つの対策法

輸送車両の事故の中でも、トラックによる事故の発生率と、その原因は何かを解説します。シチュエーション別に事故の発生状況を確認したうえで、事故を減らすためにできる対策を見ていきます。トラック事故を減らすためにできることをひとつずつ確認していきましょう。

トラック事故率の推移と事故の傾向

状況別3つのトラックの事故率|トラック事故を防ぐための2つの対策法

輸送車両の事故の中でも、トラックの事故率に焦点を当てて解説します。

国土交通省が発表している業務用自動車事故の統計データによると、ここ7~8年の業務用自動車の重大事故は5,300件前後で推移し、ほぼ横ばいとなっています。トラックによる輸送での事故は、バスに次いで2番目に多く1,894件で、総件数の約36%を占めています。

事故件数は、車両事故が40%以上です。次に、衝突、死傷と続きます。

トラック事故の原因

トラックの事故率の現状を見ていきます。

トラックの重大事故は近年減少傾向にありましたが、平成29年は件数が増加しています。その多くが車両故障に起因するもの以外の理由で発生しています。

圧倒的に多いのは衝突によるもので、死者数の54%、重症者数の65%を占めています。以降でその発生状況を細かく分析していきましょう。

【状況別】3つのトラック事故率

トラックは車体が大きく、一つの不注意が重大事故につながりやすいといえます。

どういった場面で事故が起こりやすいのか、トラック事故の事故率をシチュエーション別に、発生状況を詳しく見ていきます。事故率のパーセンテージは、公益社団法人全日本トラック協会が発表した、平成30年の交通事故統計分析結果に基づきます。

トラック事故率1:人とトラックの事故率

トラック事故をより詳しく、発生した状況別に事故率を見ていきます。

まずは、トラック事故のうち、通行人などを巻き込んだ対人の事故率です。これは、路上通行時と停車時の2つの状況に分けて整理します。それぞれの状況でどのようなことに注意が必要かイメージしてみてください。

路上通行中時の事故率

人対車両の事故は、平成30年の一年間で83件発生しています。対面通行中が4.8%、背面通行中が13.3%、横断歩道横断中が14.5%、横断歩道付近横断中が6.0%、その他の横断中が36.1%です。

横断中の事故が大きな割合を占めています。横断歩道での事故は、昨年比で15%程度減少しましたが、その分その他の横断中の事故率が上昇しています。

路上停止中時の事故率

路上停車中の事故率は4.8%です。昨年の5.6%からわずかにその割合を減らしています。路上停車中の事故の例として、ドア開き事故があります。その多くは自転車などの軽車両であることが多いのですが、歩行者との接触事故も起きています。

路上でも駐車場でも起こり得るため注意が必要です。発進時には死角になっている部分に充分配慮しましょう。

トラック事故率2:車両同士の事故率

状況別3つのトラックの事故率|トラック事故を防ぐための2つの対策法

車両の衝突による事故は、どのくらい発生しているのでしょうか。

ここでは、トラック事故のうち、車両同士の事故率を見ていきます。車両の衝突は、追突、出会頭、右左折時の三パターンに分類することができます。それぞれの事故率を示していきます。

追突事故の事故率

車両相互の事故は、平成30年で150件発生し、32.0%が追突によるものです。走行時だけでなく、駐停車中の事故も含みます。ほかの事故率と比べると圧倒的に多い数字です。

トラックは、ブレーキを踏んでから止まるまでの距離を指す制動距離が、ほかの車体に比べて長いことが、追突を引き起こしている要因の一つといえます。注意力が散漫になっていると、前方の車両に気が付くのが遅れ、ブレーキを踏んでも間に合いません。

出会頭衝突の事故率

出合頭の事故率は、対車両事故の14.7%に相当します。前年の7.8%から増加している印象です。双方ともに「見えているだろう」という運転をしてしまったり、見ているつもりでも確認が足りていなかったり、死角からの急な交差点侵入時などに発生します。

四輪車や原動機付自転車との事故が発生件数としては多いですが、重大事故の多くは対自転車の事故となっています。

右折左折時衝突の事故率

右左折時の事故率を見てみると、右折時が8.7%、左折時が21.3%と、左折時の割合が大きくなっています。この場合考えられるのは、道路交通法上の軽車両の巻き込み事故で、左折時に左側を進んでくる原動機付自転車・自転車を見落としてしまうケースです。

横断歩行者の確認を行ったのち、後方の安全を再確認することが重要といえます。右折時は、信号の変わり目での無理な右折はせず、対直進車の安全を完全に確保しましょう。

トラックの事故率3:トラック単独の事故率

最後に、トラック事故のうち、単独事故がどのくらい発生しているのかをまとめます。単独事故は、他者を巻き込まない事故ですが、これも一歩間違えば重大事故につながる可能性のあるものばかりです。

公共物衝突の事故率

道路標識や信号機など、路上には多くの公共物があります。

車両単独の事故のうち、電柱への衝突が5.0%、標識への衝突が20.0%を占めています。そのほかにも、分離帯や橋梁との接触事故も記録されています。

記録としては単独での事故となっていますが、一つのハンドル操作ミスで巻き込み事故になることも充分考えられます。狭い道を通行するときや、電柱や標識が近い場所では、安全意識を特に強く持ちましょう。

運転者不在車両衝突の事故率

単独事故率のうち、最も大きな割合を占めるのが、運転者不在の駐車車両との衝突です。平成30年は25.0%、前年の平成29年は35.0%となっています。

追突事故の項目でも述べたように、トラックは制動距離の長い車両です。前方に停まっている車両をドライバーが認識してからブレーキで対応し、実際に停車するまでの時間は限られています。特に集中力が低下している時にはとっさの判断が難しくなります。

転倒の事故率

トラックの転倒による事故率は、平成29年には2.5%でしたが、平成30年では0となっています。これは、他者を巻き込まない単独事故としての転倒がなかったことを示す数字なので、追突などで横転した場合には追突事故の数値に反映されます。

転倒が起こりやすいのは、カーブでのスピード超過時や強風や横風が吹いたとき、適切な荷積みを行ってないときなどです。

トラック事故を防ぐための2つの対策法

状況別3つのトラックの事故率|トラック事故を防ぐための2つの対策法

事故を一件でも減らすためにできる対策には、どういったものが考えられるでしょうか。

事故の発生状況はさまざまであることが分かりました。ここでは、トラック輸送時の交通事故を減らすための対策を二つ紹介します。近年横ばいである事故率を押し下げていくために重要な事項です。

健康に気をつける

事故率を下げるためにまず重要なのは、ドライバーの健康状態です。体調不良時や疲れがたまっている時などは、注意力が普段より散漫になり、不注意による事故が起こりやすくなります。

運転前は健康状態を良好に保てるよう十分に配慮すること、そして違和感を抱いたらすぐに休息を取るなどの対応をすることが大切です。

運送会社各社も、安全な輸送のために対策を講じています。企業・ドライバーともに努力の求められるところです。

交通ルールを守る

状況別3つのトラックの事故率|トラック事故を防ぐための2つの対策法

交通ルールに則った運転が、安全確保の最低条件です。

制限速度や一時停止を守るといった、基本の交通ルールを順守することで防げる事故も多くあります。天候不良時は、高速道路では制限速度が変更にもなります。状況に応じて安全に走行しましょう。

また、積み荷の重さや、大型車両通行に制限のある道路にも注意が必要です。

決められたルールを守ったうえで、車間距離を充分に確保するといった、一歩進んだ安全配慮を行いましょう。

トラックの事故率を肝に銘じて安全運転を心がけよう

状況別3つのトラックの事故率|トラック事故を防ぐための2つの対策法

これだけの事故が発生していることを念頭に、安全運転に努めましょう。

トラックの事故率や発生シーン、その対策を解説してきました。トラックの事故は重大事故につながることが多く、毎年重大事故が発生しています。原因としては追突による事故が最も多いことが分かりました。

あらゆる場面での事故率を知っておくことが、安全確保の第一歩となります。健康と交通ルールに充分配慮し、事故を起こさない運転を心がけましょう。

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